「工芸品のような一冊を」

読者の手に渡る一冊の詩集は、だから中身の詩作品を運ぶだけの単なるツールではなく、一個の工芸品だとも言える。手に持って快く、余計なものに煩わされずに頁を開く、その繰り返しに耐える、むしろ何度でもそうしたくなる本、それが詩集の理想形ではないだろうか。中身の詩を飾るのではなく、詩を素手で差し出す器としての本、この詩集をそんな風に感じてもらえるだろうか。
　——はさみ込みのしおりより　詩人　谷川俊太郎

80歳を超えた今も、新しい挑戦を続け半世紀以上にわたって第一線で書き続けてきた詩人、谷川俊太郎。37篇の詩すべてにさまざまな〈あたし〉と〈あなた〉が登場します。

メディアに氾濫するコトバの洪水に食傷しているうちに、思いがけず自分にとってはちょっと新鮮な発想の短い詩群が生まれた。―あとがきより

｜配送につきまして｜

◆ご利用案内をご覧ください
https://www.laboratelier.jp/blog/2023/06/17/195548