『庭師』散文詩集
¥2,420
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著:ラビンドラナート・タゴール
訳:内山眞理子
発行:未知谷
2024年2月
四六判上製/160頁
愛と人生をつづる抒情詩

——以下、発行元より引用
これらは愛と人生をつづる抒情詩であり、ベンガル語からわたし自身が英訳した。英語散文詩集『ギーターンジャリ』に収録した宗教的な作品群よりも前にあらわしたものである。英訳はかならずしも直訳ではなく、抄訳あるいは意訳されている。ラビンドラナート・タゴール
(本書「序文」より)
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あなたは誰ですか。今から百年後にわたしの詩を読んでいるあなたは。
この豊かな春の富から花一輪も、彼方の雲に浮かぶ一筋の金色の輝きも、わたしはあなたに贈ることができません。
あなたの扉を開いて外を見てください。
花の咲き匂うあなたの庭から、百年前に消え去った花々の香り高い記憶を集めてください。
かつて生きる喜びが春の朝をうたった、その声が、百年の時を超えてあなたに届いて、あなたが心の喜びのままに感じ取ってくださいますように。
(詩篇85)
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原書The Gardenerは1913年出版。85篇の散文詩を収録。
|著者|
ラビンドラナート・タゴール
[Rabindranath Tagore] (1861―1941)
英国統治下のインド・コルカタに生まれる。1913年、英語散文詩集『ギーターンジャリ 歌の捧げもの』によりノーベル文学賞を受賞。欧州以外で初のノーベル賞受賞であった。神秘的で純粋な詩精神にあふれ、愛と情熱のほとばしる詩や歌を母語ベンガル語で数多くあらわす。80年余の生涯をつうじてインドは苦難と混沌の時代にあり、人びとが真に自立の精神に覚醒することをねがった。
真実をもとめ理性にもとづいて果敢に行動する詩人であったことは重要である。人間の尊厳への透徹した眼差しをもち、きわめて知的で普遍的なヒューマニストであった。しばしばヒューマニズムの唱道者とも呼ばれる。
第一義的に詩人であり、同時に音楽家であった。ベンガルの村を遍歴するバウルの歌を愛し、歌はベンガルの心を代表すると考えて、その伝承旋律をしばしば自作歌にもちいた。インドとバングラデシュ両国の国歌はタゴールの作詩作曲である。
ベンガル語による詩集に『マノシ(心のひと)』『黄金の小舟』『束の間のもの』『渡し舟』『おさなご』『ギタンジョリ(ギーターンジャリ)』『渡り飛ぶ白鳥』『木の葉の皿』『シャナイ笛』など。小説に『ゴーラ』『家と世界』『最後の詩』『四つの章』ほか。多くの戯曲や舞踊劇があり、二千曲ともいわれる詩人の歌を集めた『歌詞集』がある。
注目すべき英語講演集に『サーダナー(生の実現)』(1912~13年米国での講演)と『人間の宗教』(1930年英国オックスフォード大学での連続講演)がある。
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