雪の詩集
¥2,200
編訳者:福嶋伸洋
発行:サウダージ・ブックス
ブックデザイン:堀渕伸治◎tee graphics
2025年12月
A5判変形/112頁/ペーパーバック
雪をめぐる翻訳詩アンソロジー
雪が あらゆるものに沈黙の布を被せた。
感じられるのは 家のなかの物事だけ。
わたしはシーツにくるまり 何も考えずにいる 考えることさえ。
動物のように寛ぎ おぼろな想いに耽り
世界のどんな行いより無為に 眠りに就く。
——アルベルト・カエイロ
日本翻訳大賞受賞作、クラリッセ・リスペクトル『星の時』の訳者による翻訳詩アンソロジー。フェルナンド・ペソーアの異名アルベルト・カエイロから、ハイネ、リルケ、ガブリエラ・ミストラル、ディキンソン、ボードレール、シェイクスピアまで。
ヨーロッパおよび南北アメリカの詩人たちによる、「雪」をめぐる詩のことばを集成。不朽の名作を原文で味わえる多言語対訳詩集。
|目次|
雪があらゆるものに沈黙の布を被せた アルベルト・カエイロ
樅の木がぽつんと立っている ハインリヒ・ハイネ
雪のひと ウォレス・スティーヴンス
山並み アルフォンシーナ・ストルニ
初雪 ジェイムズ・ラッセル・ローウェル
忘れさせよう サラ・ティーズデール
雪 シャルル・フュステール
時は移り、心は移り ルイス・ヴァス・デ・カモンイス
雪片 ヘンリー・ワズワース・ロングフェロー
雪の妖精 クロード・マッケイ
雪 レミ・ド・グールモン
遠い山々の雪に陽は当たる リカルド・レイス
冬の夜 ゲオルク・トラークル
クリスマス テオフィル・ゴーティエ
夜の帷がわたしを包む エミリー・ブロンテ
高い樅の木は掠れた息を漏らす ライナー・マリア・リルケ
みなしご ジョヴァンニ・パスコリ
雪が降るあいだ ガブリエラ・ミストラル
雪のようにわたしは純潔であり続ける ルネ・ヴィヴィアン
声高に戦うのは勇気あること エミリー・ディキンソン
曇り空 シャルル・ボードレール
火と雪 ペドロ・アントニオ・デ・アラルコン
虚しい言葉 オラーヴォ・ビラッキ
冬 ルベン・ダリオ
ぼくたちの家の戸口に…… エミール・ヴェルハーレン
霧と雪みたいに狂っている ウィリアム・バトラー・イェーツ
果てしない ポール・ヴェルレーヌ
降り募る雪 エイミー・ローウェル
一匹の狼 ポール・エリュアール
吹きだまることのない雪 エミリー・ディキンソン
雪が消えると遠ざかってゆく アントニオ・マチャード
ソネット五番 ウィリアム・シェイクスピア
白い雪 ギヨーム・アポリネール
雪について フロルベーラ・エスパンカ
白い枝々の下に座って ハインリヒ・ハイネ
言葉たち ウンベルト・サバ
*
解説
|翻訳者紹介|
福嶋伸洋(ふくしま・のぶひろ)
1978年、新潟県生まれ。共立女子大学文芸学部教授。著書に『魔法使いの国の掟』(慶應義塾大学出版会)、『リオデジャネイロに降る雪』(岩波書店)、『ニコの海』(松籟社)。訳書にマリオ・ヂ・アンドラーヂ『マクナイーマ』、ヴィニシウス・ヂ・モライス『オルフェウ・ダ・コンセイサォン』(以上、松籟社)、クラリッセ・リスペクトル『星の時』(日本翻訳大賞受賞)『ソフィアの災難』(共訳)『水の流れ』(以上、河出書房新社)などがある。
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